~自分の健康を自分で守る~ 学術シンポジウムより
自分を大事にするあなたへ
先月「アジア太平洋地域中医薬サミット」
及び
「日本中医薬研究会全国大会」
が開催されました。
コロナ禍で4年ぶりになりますでしょうか。
皮膚病学術大会と共に開催されました。
今回の大会では、私が薬膳を学んでいた
本草薬膳学院の辰巳洋先生の講義がある
ということで、楽しみにしておりました^^
女性の健康について講演。
女性は体のライフステージによって
月経・妊娠・出産・授乳・育児・家事・仕事・介護・・・
と、年齢によっても健康の意識の仕方は様々です。
毎月、月経があることからも
女性は血を消耗しやすいので
体力や精神面も疲れやすくなると思います。
そのため、ホルモンバランスも崩れやすく
体がだるくなったり、怒りやすくなったり
情緒不安定にもなるものです。
20代くらいの若い時には
体力はあるかもしれませんが
仕事も遊びも謳歌しながら無理なダイエットを
しているかもしれません(かつての私の話^^)。
また、結婚を機に
妊娠・出産・授乳・育児・家事
さらに仕事・介護ともなれば・・・
ますます血は不足していきます。
そのため、中医学では
「女性は血をもって本となす
(女性の美と健康は血の充実が基本)」
という言葉があるのです。
バランスの良い食事が大事になります。
私の場合は、実家にいた頃は
母の手料理に大変助けられていたことを
後に、身にしみて知ることになりました。
一般的にみて、女性にオススメの漢方に
『婦宝当帰膠』があります。
婦宝当帰膠は70%が、当帰で構成されていて
この当帰こそが、中国では昔から「女性の宝」と呼ばれ
中医学では、婦人科の「聖薬」とも言われています。
当帰は薬膳にもよく使われます。
特に冷え性には「当帰生姜羊肉湯」が有名です。
辰巳洋先生は、講義の中で
「鹿肉鹿茸当帰煮」という薬膳を紹介されていました。
効果抜群そうですね!
このように、効能の高い生薬を使えば
本格的な薬膳になりますが・・・
実際のところ難しくもありますよね。
そこで、先生は
自分の健康を自分で守るためにも
自分に合う食薬を知っていれば
スーパーが自分の薬局にもなる!
との、頼もしいお言葉で締めくくられていました^^
何か症状が出てからでは、漢方を含め
効能の高い生薬が必要にもなるかもしれません。
そこで、日頃の養生が大事になります。
女性特有のライフステージも加味して
自然な食材をスーパーで手に入れて
体調や体質に合わせて、バランスよく料理することが
未病を防ぐ薬膳となっていきます!
当帰(とうき)
セリ科
西洋ハーブではアンジェリカと言います。
【寒熱】温性
【五味】甘・辛・苦
【帰経】心・肝・脾
日本では、筑波山、伊吹山などの山、本州北部
中部の山地の岩場などに生え、特有の香りをもつ草で
薬用食物として各地に栽培されています。
昔から女性の血の道に効くということで
民間療法では重要な位置を占めてきたそうです。
中医学的効能としては
- 血を補養し、月経を調節します。
- 気を巡らせ、痛みを解消します。
「当帰芍薬散」「帰脾湯」「十全大補湯」
などの漢方にも配合されています。
当帰が、婦人病に適応症が多いのも
婦人は月経、出産、授乳で血を失うことが多く
貧血になりがちなため。
鉄分が豊富な当帰はよく使われます。
気血の調整がうまくいけば、顔色や肌も整って
美容にも効果があります。
嬉しいですね^^
*女性の味方の当帰ですが、合わない体質もありますので
必要に応じてご相談の上、ご利用いただければと思います。
ご相談される際に
「漢方は長く飲まないといけないイメージがあります。」
とのお声をよくいただきます。
漢方だから長く飲まないといけないということではなくて
「体質が変わるには、一足飛びには行きませんよ〜」
ということになります。
春に苗を植えて、芽が出て、花が咲いて、秋に実になるように・・・
例え実が小さい年があっても、また大きく実る幹となるように・・・
私たちも生まれて育ち、青年となり、成熟し、やがて老いるように・・・
「人も自然の一部」
「自然の流れに沿うことで健康になる中医学」ですから
同じことなのです^^
植えた苗に、水や栄養をあげて大事に育めば
時を経て、必ず良き実りにつながります。
愛情をかけた分、身体は応えてくれるのです。
いつもありがとうございます。
ココロに愛を♡カラダに栄養を
あなたと共に成長できることを
心から感謝しています。