~漢方は自然からのおくりもの~
漢方にどのようなイメージをお持ちですか?
私にとっての漢方は「暮らしに寄り添うもの」です。
母は私が生まれた頃に薬店を始めました。
物心つくころから漢方が身近にあり
病院に通うという発想は、ほぼ無い環境で育ちます。
大人になってからも自らの体で漢方療法を実践して
からだに優しい漢方の効能を体感してきました。
※ 年齢に応じた定期診断や受診は必要です。
例えば、母は私が風邪をひくと
葛根湯をはじめ、香蘇散、柴胡桂枝湯、麦門冬湯・・・
いろいろ処方してくれました。
お腹が痛ければ、六君子湯、小建中湯。
生理痛には、安中散もよく効きました。
このように馴染み深くて、いつでもそばにあります。
自分の体質を知って使い方が分かると
とても安心ですし、重宝します。
韓国では日常に伝統茶としてお茶を楽しんでいますが
そのなかには
鉄分補給や精神安定によい「なつめ茶」
滋養強壮によい「五味子茶」
心臓と肺によい「生脈散」
体質改善に効果のある「十全大補茶」
などがあり
漢方薬が普通にお茶として飲まれていることに感動します。
このように、韓国ではふつうにお茶として
「生脈散」「十全大補湯」などを
体調に合わせて飲んで養生していますが
日本では市場などで手軽に生薬が手に入りません。
もしも慢性的な痛みや不調を抱えていらしたり
また、時には風邪等の急性な症状があったなら・・・
この漢方の一薬こそが、病の予防として
大変効果があるものと確信しております。
漢方は、効能の高い薬草を中心としたお薬です。
いくつかの生薬が配合されています。
- 効果の高い主役となるもの
- 主役を助けて効果を高めるもの
- 副作用を軽減させるような働きで補佐するもの
- 病変部位に働きを導くものや、構成生薬を調和させるのもの
民間療法のように一つの薬草ではなくて、
最も高い治療効果が得られるように
生薬がいくつか配合されているのが漢方薬です。
何千年も昔から引き継がれた、経験と知恵による賜物です。